書評 佐藤友哉「セカシュー」


 俺なら最後まで妄想とおさらばしない。色々言われてるけど彼の作品の中で一番楽しめた気がする。いや、このプロセスは結構大切だと思うんだけれど……。駄目なのかい? 生きてるか生きていないかの違いで、自分が肌で触れ合える範囲に居る人間との接点こそが、人間が生きる上での最大の糧だと思うんだけれど……。まぁ、それが子供しかり、嫁しかり、親しかり、兄弟しかり色々なんですけれどね。うん、よかった、非常によかった。やっぱり俺は佐藤友哉の小説が好きだ。